『奥付』ってなに⁉
2023/06/19
- 創栄文庫(組版)
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こんにちは…第一製造部 IRIMOです。
今年の梅雨入りは早かったですね。先に夏がきたような暑い日もありましたよね…
先日、同僚のオペレーターが、「雨が降ってきた」と言って、窓をあけると、あれ!? 降ってない?
どうしたことかと耳を澄ますと…、別のオペレーターがキーボードで入力している音でした。
なんだか、ほっこりさせられました笑
紫陽花と七夕飾り
今回は、奥付について探ってみました。
奥付(おくづけ)とは、本の巻末に設けられている、書誌に関する情報を記載した部分を指します。
本のタイトルや著者名、版数、発行日、発行者、発行所などが記載され、書物に関する責任の所在を示します。
▼奥付の例
○奥付の歴史
日本では江戸時代 大岡越前がきっかけで誕生した、幕府の法令上の強制から始まったとされています。これは主に、海賊版取り締まりの意味が大きく、版元や著者の権利を守る目的でつくられたと考えられています。
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明治時代に制定された「出版法」で政府による検閲を目的として、発行者の氏名・住所、発行年月日、印刷所の名称・住所、印刷の年月日の記載が義務付けられました。
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第二次世界大戦後に日本国憲法第21条で「言論の自由」と「検閲の禁止」が定められ、出版法は廃止、奥付の義務もなくなりましたが、今でも習慣として、ほとんどの出版物に奥付が作成されているようです。
現在では、奥付を必ず付けなければならない義務はありませんが、書店に流通する場合は責任所在を明確にするため、奥付に発行元や発売元が表記されることが必須となるのだとか。
この本を書いた人たち、作った人たちは、本の内容に責任がある。なので、奥付に表示されている人たちのことを「責任表示」と言うのだそうです。
本が売れて初版の印刷分では足りなくなった場合には、同じ内容でさらに印刷する、ということになりますので、この「初版」のあとに「第○刷」と、印刷回数が増えていきます。
つまり、「第○刷」の数が多ければ多いほど、発注が多く、世にたくさん出ているということになりますね。
また、時代の変化などで、冊子の中身自体が改訂されることもあります。
その場合には、印刷される内容が同じではなくなるので、 印刷の元になる「版」が変わります。
よって、「初版」ではなく「改訂第○版」となるわけです。
○奥付の由来
「奥付」の語源は、古くは巻紙の時代に用紙の右端(書き始め)を「端」といい、左側(最後)を「奥」といったのが始まりだそうです。
「奥」には誰がいつこの文書を書いたのかが記されていたらしいので、まさにいまの時代の「奥付」と同じ役割を果たしていたようで、「巻末(奥)に付す」という習慣が引き継がれています。なので、奥付なのでしょうか…
今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
奥付には、いろいろな情報が載ってるのですね。
本を買うときに奥付を見る方もいらっしゃるそうです。何かわかる気がします。
「祭日」と「祝日」って、どう違うの?
「祭日」とは、読んで字のごとく「お祭りの日」で、「皇室が神道の大事な行事を執り行う日」のことなのだそうです。
戦前まで「皇室祭祀令」という法律で定められている祭典の日のことを、「祭日」と言われていたそうな。
「祝日」は、「皇室祭祀令」廃止後に「国民の祝日に関する法律」で定められた「国民の祝日」のことなのだそうです。
なので「祭日」という言葉は、名目上、暦の上からは無くなったようなのですが…。
何気に今でも「祭日」って言ったりしませんか?
理由として考えられるのは…
■以前の「祭日」とされていた日が、そのまま「祝日」として残っている。
■戦前・戦中を過ごした世代の方が、「祭日」という言葉を使っている。
などのことが考えられるのだとか… なるほど~
ちなみに、以前の「祭日」が現在「祝日」となっている日は以下の通り。
( )は祭日の時の呼び名です。
元旦(四方節)
建国記念の日(紀元節)
春分の日(春季皇霊祭)
昭和の日(天長節)
秋分の日(秋季皇霊祭)
文化の日(明治節)
勤労感謝の日(新嘗祭)
そう思うと、現代では「国民の祝日」が1年を通して16日あるので、随分増えましたよね。
「祭日」と「祝日」の違いがあるとは知らなかったです。これからもついつい、祭日とも言ってしまいそう…
いつか、6月にも祝日ができるといいですね。
おまけのおまけ?
やっぱり登場しましたROBO君達です。
豆本なのにROBO達と一緒だと大きいね笑
奈良公園で、春に産まれた子鹿ちゃん。